ソシアルスキーム
今年6月8日、私たちはこれまでにない画期的な再生基金を組成しました。飲食店が入ったソシアルビルを扱ったのです。これまでファンドの組成が敬遠されがちだったソシアルビルの再生基金実現にはいくつかのポイントがあります。
当ファンドは、金融機関からノンリコースローンを調達、外部投資家から優先出資を受け、最劣後出資及びファンド管理をCRI及び当ファンド関係者が行うものです。
Point 1 TMKスキームを採用
ソシアルビルにはスナックやバーといった享楽的イメージが強いテナントが入居し、金融機関のローンが付きにくいのがネックとなります。この物件も、信託銀行の保有にするという通常のスキームは使用できないことを逆手にとって、SPC(特定目的会社)を設立し、資産流動化法に法った形のTMKスキームを作り上げました。この方法だと出資者の配当も高く設定できます。
Point 2 連帯保証なし
ビルの元オーナーにエクイティという形で参加してもらいました。通常、物件購入の際には連帯保証などの問題が出てきますが、この場合は投資家・融資家が全員でリスクを負うので、それぞれが出資した金額分のみのリスクとなり、連帯保証はありません。リターンは無限です。
Point 3 管理業務を元オーナーに委託
建物管理は元オーナーの実績を生かして、引き続き担当してもらうことにしました。元オーナーの収益面を考えれば、配当の他に、管理業務のフィーを確保することができます。通常、オーナーが持っている幾つもの役割や権利をパーツに分けて、分担するという考え方です。元オーナーがテナント管理のノウハウや実績を持っていれば、このように複数の権利を持つことが可能なのです。
私たちは、物件の所有者つまり経営者が敗者復活できる可能性を残したい、いや作っていきたいと常に考えています。ですから、債務者である元経営者には、できれば何らかの形で再生基金に加わってもらい、その持てる力を再生に向けてフルに活用してもらいたいのです。どこまで頑張れば、事実上、企業としての自立を再び果たせるか。債務の呪縛から自由になれるのか。それが経営者にとって、再生への最大のモチベーションになると考えています。
「今回のスキームが実現した背景には、私たちが作り上げたスキームと概念が、風俗営業に対するシンジケートローンによるファンドが増えつつあるという金融情勢にマッチしたことも要因の一つです。
こうしたソシアルビルを収益不動産としてきちんと評価できる道を開いたことは、今後さまざまな地方中核都市で、不良債権の正常化に資する部分が大きいと期待しています」
株式会社 セントラル総合研究所
代表取締役 八木宏之
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